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最新調査報告
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障害者のフィットネスジム利用に関するアンケート~障害者の約8割が障害を理由にフィットネスジム利用に不安を感じている~

≪調査の背景≫
平成24年に策定されたスポーツ基本計画では政策目標として「できるかぎり早期に、成人の週1回以上のスポーツ実施率が3人に2人(65パーセント程度)、週3回以上のスポーツ実施率が3人に1人(30パーセント程度)となることを目標とする。」としています。
しかし、平成27年7月にスポーツ庁委託事業が行った調査によると、障害者(成人)の週1回以上のスポーツ・レクリエーション実施率は19.2%と、目標値を大きく下回っています。
(「地域における障害者スポーツ普及促進事業(障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究)」http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/suishin/__icsFiles/afieldfile/2016/05/02/1361888_02_1.pdf)
今回のアンケートは、私たちのスポーツ活動をサポートしてくれる「フィットネスジム」における障害者の利用実態と課題を明らかにするために調査を行いました。

・対象者:ミライロ・リサーチ登録モニター
・調査方法:WEBアンケート
・アンケート実施期間:2017年10月18日~2017年10月25日(有効回答数:203名)

≪調査結果サマリー≫
[1]障害者の全体の約4割が「フィットネスジムに通っている」もしくは「過去に通っていた」と回答。
[2]フィットネスジムに「現在通っている」「過去通っていた」と回答した障害者の約7割が「週1回以上」、日常的に利用していると回答。
[3]フィットネスジムを利用したことがないと回答したうちの約7割が「利用してみたい」と回答。
[4] フィットネスジムを「通ったことはないが体験などで利用した」「1度も利用したことがない」と回答したうちの約8割がフィットネスジムに通うことに「不安を感じる」と回答。
[1] 障害者の全体の約4割が「フィットネスジムに通っている」もしくは「過去に通っていた」と回答。

現在フィットネスジムに通っていますか。

[2] フィットネスジムに「現在通っている」「過去通っていた」と回答した障害者の約7割が「週1回以上」、日常的に利用していると回答。

どのくらいの頻度でフィットネスジムを利用しますか。もしくは利用していましたか。

[3] フィットネスジムを利用したことがないと回答したうちの約7割が「利用してみたい」と回答。

あなたはフィットネスジムを利用してみたいと思いますか。もしくは利用を検討したことはありますか。

[4] フィットネスジムを「通ったことはないが体験などで利用した」「1度も利用したことがない」と回答したうちの約8割が「不安を感じる」と回答。

これからフィットネスジムを利用すると仮定した場合、ご自身の障害を理由に不安を感じますか。不安を感じると答えた方はその理由もお答えください。

「不安を感じる」と回答した理由としては以下が挙がりました。

<視覚障害者が不安に感じる理由>
(※一部抜粋)
・手引きをしてもらえるか不安。
・盲導犬を受け入れてもらえるか、一人でも利用できるかわからない。
・スタッフにどの程度障害に対する知識やサポートに関する知識があるかわからず、不安。

<聴覚障害者が不安に感じる理由>
(※一部抜粋)
・きちんと説明してもらえるか、情報保障がしっかりあるのか不安。
・「聴覚障害者が断られた」というケースを聞いたことがあるので、自分も断られるのではないかという不安がある。
・集団だとトレーナーの声がわからないので不安。

<肢体不自由者が不安に感じる理由>
(※一部抜粋)
・スロープ・障害者用トイレ・通路幅など、車いすで利用できる設備があるか、利用できる器具があるかなどが不安。
・1人ではマシーンに乗れない場合など、介助してもらえるかどうかがわからない。
・障害者は受け入れてもらえないイメージがある。「障害」を理由に断られそう。

≪考察≫
今回の調査では、障害者のフィットネスジム利用意向は高いものの、障害を理由とした不安から、利用を躊躇している方がいることがわかりました。
障害者のスポーツ推進は、スポーツ基本法に基づき、「年齢や性別、障害等を問わず、広く人々が、関心、適性等に応じてスポーツに参画することができる環境を整備すること」を基本的な政策課題として、平成24年3月に文部科学省により策定されています。
しかし現状では、環境整備以前に障害当事者自身の「受け入れてもらえるかわからない」「障害に対する理解がないのではないか」などのソフト面の不安感によりその推進が阻まれてしまっています。不安感の払拭には、ホームページにバリアフリー対応について掲載する、障害やそのサポート方法についてスタッフが学び、発信する等、ソフト面の対応を検討し、周知することも1つの方法です。
障害があっても、スポーツが楽しめるような環境整備を推進していくとともに、その入り口となる歓迎の姿勢を示すことが「年齢や性別、障害等を問わず楽しめるスポーツ」の糸口になると考えます。

≪回答者属性≫